特に急性期の病院では経口での食事摂取が困難となった場合、点滴だけでは限界があるため胃ろうや経鼻経管栄養を勧められます。

古いデータですが、脳卒中ガイドライン2009でも

嚥 下障害を有する脳卒中患者に対する早期(入院 7 日以内)の経鼻胃管栄養は 6 か月後の死亡 率を低下させる可能性があるが、早期の経鼻胃管栄養に対するPEG造設の有用性は認めら れない6)。

【引用元:日本脳卒中学会

 

とありますね。特に意識障害が急性期に出現する脳卒中では、早期の栄養確保が急務となります。内服も必要ですらからね。

 

 

家族と本人の心理的抵抗

経管栄養の説明をすると、大なり小なり心理的な抵抗があります。QOLの考え方が浸透した時代です。「鼻からチューブは嫌だ」、「管に繋がられる人生は嫌だ」、当たり前ですね。

 

栄養が入っていないガス欠状態でリハビリをしても効果があまりない・・・

意識レベルが上がって、嚥下訓練がうまく行けば食べるかもしれない・・・

元気になるまでの一時的な手段として経管栄養を使いたい・・・

 

STとしてかける言葉はありますが、「じゃあ本当に胃ろうをして食べれるようになるの?」と聞かれると、何も言えないので主治医に任すしかありません。


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食べれないけど頑張れと言われる

明らかに誤嚥している患者でも、家族と本人に押し切られ嚥下訓練を行うケースが有ります。当然、誤嚥のリスクは十分説明しますが。医者は何とか食べさせろと言います。内服も頼むと言ってきます。

 

僕らはSTです、医者の命令には逆らいません。お金を払っている家族の希望にそうために頑張ります。少しでも誤嚥を防ぐために、食事姿勢・形態に注意したり、本当に効果があるのか疑問を感じる間接的嚥下訓練をやったり、K-point 刺激やってみたり。それでも誤嚥した場合、どこまで続ければいいのか悩みます。自分が食べさせた一口が、誤嚥性肺炎を引き起こし最後の一押しになるんじゃないか・・・

 

医者は、「家族・本人を納得させるために続けてくれ」、「食べさせないと死ぬよ」、「倫理的にね・・・」と言ってくれます。

家族は、「前は食べれた」、「なんでもっと食べさせてあげない」、「これじゃ弱る一方だ」おっしゃる通りです。

 

これでけは言わせて下さい、嚥下訓練を見に来い!誤嚥はカンファレンス室で起こってんじゃない、病室で起きてるんだ。

誤嚥した辛いところを見たうえで方向性を決めて欲しいもんです。一度も嚥下訓練を見にこない家族と医者には思う所があります。僕は家族に嚥下訓練を見てもらえるように時間調整をします、「次はいつ来ますか?」と聞いて。ドクターの回診時間に嚥下訓練を行って現状を見せます。

それでもやれと言われたらやりますよ。現場のSTは悩みながら出来る限りのことをするだけです。

 


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自己紹介

現役の言語聴覚士です。

このブログを書いている「飲太郎」です。日々経験した食事の問題や解決策などを発信していきます。


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